2009年5月19日火曜日

おいといください

「どうぞ十分にお身体おいといください」とラジオから聞こえてきて、私のアンテナがピコピコと動きました。私が今まで使ったことがなかった表現だったからです。

「厭(いと)う」という漢字からは「いやがる」というニュアンスが浮かんでくるのですが、もう一つ「いたわる」という意味があります。小さなこどもに対して「かわいらしい」「いとしい」の意味で使う「いとおしい」ということば、これも「厭う」からできたことばだそうです。

辞書にある「いとおしい」の説明は:
動詞「いと(厭)う」からの派生という。つらいと思ってうとましく思うさま、苦痛で心身を悩ますさまを表すところから、自分に対しては、苦 しい、つらいの意、他人に対しては、気の毒だ、かわいそうだ、いじらしい、さらに、かわいいの意が生じる。一説に「いたわしい」と関係する語ともいう。


耳で聞いた場合「おいといください」とは柔らかく響きますが、手紙の最後に漢字でこのことばを書くと「お大事になさってください」というような意味が飛んで しまうような気がします。

ウェブでこのことばに関して、「どうやって使うの?」という質問に、「ひらがなで書くことをおすすめします」という回答がありま した。ひらがなで書くことで、ひらがな独特の柔らかさが、使い手の気持ちを伝えてくれるのですね。

ところで、私の名前も娘の名前も「ひらがな」です。(最後の「こ」は「子」ですが)
中身を柔らかくカモフラージュしてくれているでしょうか?
その判断はみなさまにお任せするとして・・・

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