NHKの放送文化賞を受賞された内橋克人 (うちはしかつと)さん。神戸新聞社の記者を経て、60年代後半からフリーで経済を中心として評論を続けている方です。
1995年の阪神大震災後、ご自身の被災体験を元に、多くの提言をなさっていた頃から、お名前が何となく気になっていました。弱者の立場を尊重したコメントで、現在の経済危機を早くから「予言」されていました。
受賞記念のインタビューを聞きました。その中で、内橋さんのラジオに対する発言が特にこころに残りました。
音声だけで情報を伝えるラジオは、聞き手が自分の過去の経験を踏まえながら、こころの底で理解し、将来をも見通す想像力を働かせる。「ことば」の背景を聞き取る、高度な精神作業がなされている。映像では、つかみきることはできない、「こころ」や「魂」の働きがそこにある。
今後も「火の見櫓」(ひのみやぐら)にたち続けて、半鐘(はんしょう)を鳴らす人であり続けたいという内橋さん。大病からの復帰後の今回の受賞。これからもがんばってください、という多くの人たちからのメッセージなのだと思います。
内橋克人氏インタビュー全文(『朝日新聞』2009年2月23日付朝刊オピニオン欄掲載)
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