2008年12月12日金曜日

全面広告 #2

1981年から6年間暮らしたアメリカのシカゴ。「シカゴ」という言葉を聞くといつも私の耳はピンと立つのです。オバマ次期大統領の勝利演説の出だしが「Hello, Chicago!」というのにも感激しました。

そのシカゴに本社のある新聞社「トリビューン社」が経営破綻に追い込まれた、と10日の新聞が報じていました。広大な国土のアメリカでは新聞は地域色が強 く、1982年に、全国で販売される一般大衆紙USAトゥデーが創刊されるまでは、大都市を中心とした地方紙や「どこの誰の息子が婚約した」というような 記事が載るローカル紙ばかりでした。(ウォールストリートジャーナルやニューヨークタイムズは別格です)。トリビューン社が発行する「シカゴ・トリビュー ン」という新聞も私のシカゴ生活の懐かしい思い出の一つです。

このトリビューン社の経営破綻の原因が広告収入の減少だとのこと。新聞事業の売上高の7割を占める広告収入が今年の7~9月期決算で、前年同期比で19%減という数字が出ています。

インターネットの普及によるネット媒体への広告増加が新聞広告の減少につながり、アメリカの多くの新聞社が購入部数と広告収入の減少に苦慮しているようです。ネット社会で今後「紙媒体」がどのように存続できるのか、その模索が続くはずです。

今朝の紙面にある、通信販売会社の全面広告は「カニ」「明太子」「ステーキ肉」など、目がチカチカするほど赤い物産が並んでいます。こんなページに違和感 を覚えるのではなく、新聞経営がこれからも続いていくためには、全面広告を出してくれる広告主があるのは「いいこと」なのだ、と思うようにします。

今日の紙面は36ページ中11ページの全面広告。今まで数えた中では最高でした・・・

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