2011年6月24日金曜日

研究者の目

元京都大学総長、地震学の専門家、尾池和夫先生の講演会に出席しました。コンピューター画面で時間の経過とともに変化する、地震発生後の地震波の動きを見ると、今回の東日本大震災の大きさが素人にもはっきり理解できました。

地球の営みの中では、4つのプレートが重なり合う場所にある日本に地震が多いのは当然のこと。3月11日以前に発生した近代の地震記録図で、今回の震源地あたりが「空白」になっているのを見ると、そこに大きな地震が起こる可能性があったのはとても自然なことなのだとわかりました。

「地震学が発達した日本で、詳細なデータが記録されたことは、今後の地震学の研究にとって大きな国際貢献になります」とおっしゃる尾池先生。現実の被害の大きさに圧倒され、ともすれば何かにつけて冷静さを失いがちな私たち自身やメディアと違い、研究者としての冷静な目を通して見た今回の大地震についてのお話は、震災後三ヶ月半たった今、私にとって貴重な学びとなりました。

俳人としても著名な尾池先生のホームページです。今年1月17日に神戸市での講演レジメをお読みください。尾池和夫の地震、活断層、俳句、エッセイなど

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