2010年11月21日日曜日

天声人語 #2

天声人語 2010年11月16日(火)

連勝を続けていた白鵬(はくほう)が九州場所二日目、15日の取り組みで稀勢の里(きせのさと)に破れて、双葉山(ふたばやま)の69連勝に並ぶ夢がついえた「大事件」。翌日16日の朝日新聞の「天声人語」、まずは読んでみてください。

この天声人語、文章の書き方のお手本として、いつも読んでいます。限られた字数の中での、起承転結(きしょうてんけつ)の見事さもあって、どんなにバタバタした朝でも、これだけは読んでいます。

この16日の白鵬の連勝がストップした翌日の文章は、15日の夜にまとめられたはずです。「その時」がいつかくるかもしれないとして、資料を準備していたのでしょうが、著者は朝刊の締め切りに間に合うように書き上げたはずです。

双葉山の負けた日のエピソードに始まって、三年かけて成し遂げた69連勝と、一年でその記録に並ぼうとする連勝中の白鵬の気持ちを書き、負けた後の白鵬へのエールで文章が締めくくられています。「うまい!」と思って、再度音読してしまった私です。

「失意泰然(しついたいぜん)の白星を重ねるなら、ある意味、雲の上の先人を越えることになろう。振り出しに立つ横綱の、きょうの一番に注目する」と結ばれた文章。白鵬はその期待通り、再度白星を並べています。

日本人以上に日本人のこころを理解した横綱と言われるモンゴル出身の白鵬。彼の魅力を改めて教えてくれた天声人語でした。


ちょうど一年前に書いた天声人語のブログです
けやき便り: 天声人語

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