新聞の書評やウェブのコメントを読んで、読みたい本を選んでいる私です。本屋さんで、パッと目に入った本を手に取るのがとても好きなのですが、今はなかなかその時間がありません。
先日、「40万部突破」と帯に印刷された新書を買いました。「話す」「書く」「聞く」能力が仕事を変える!という副題があり、タイトルは「伝える力」。著者はNHKテレビの「週刊こどもニュース」のお父さんを長年務めた、現在売れっ子の「池上彰(いけがみあきら)」氏です。仕事に必要な能力を「コミュニケーションの達人がその極意を伝授する!」とあります。
読み終わって、何だか???という感じを持ちました。手応(てごた)えがないのです。書かれてあることは「当然」なことばかり。確かに、これから社会に出て行こうとする人には役に立つかもしれませんが・・・
前書きに「本書では、特にビジネスパーソンを念頭に置いて、“伝える力”の高め方について書いています」とありますが、ちゃんと仕事をしている人なら、わかっていることばかりではないのかしら、そんな気がしました。
ベストセラーは、買って納得した人、納得しなかった人、全ての数が含まれているのですね。ベストセラーと言っても、単に「よく売れている」という意味ですから、買って読んでみても、がっかりすることもあるんですね。
このところ、しっかりした文体の本を図書館から借りて読むことが多くなりました。記者の取材を元にしてまとめた、この「伝える力」に、余計に読み応えを感じなかったのかもしれません。
私「は」がっかりしたベストセラーでした。
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