2009年6月6日土曜日

絵本の政治学

小学校の図書館のにおい、アメリカの図書館のにおい。私は図書館と聞くと、なぜか本のにおいを思い出します。日本とアメリカでは微妙ににおいが違うのですが、それぞれに懐かしいにおいです。

東京都荒川区では、区立の小中学校33校の図書整備費が、2006年度に1億7000万円を計上しました。その予算規模は、ある校長に「衝撃的な図書購入予算だ」と言わしめるほどだそうです。それまでは年に20~30万円だったのですから、確かに衝撃的な金額です。

こ の「図書化」施策(せさく)を引っ張っているのが、2004年から荒川区長を務める西川太一郎(たいいちろう)氏。自ら荒川区は財政基盤が弱いという区長 は、「次世代に懸(か)ける」と言い切るのです。図書館で自由に本が読める環境を作る、それが荒川行政の大きな柱となっています。

作家の柳田邦男氏の講演で「社長室に絵本を置いて」という提言を聞いて、西川区長は即座に区長室に絵本コーナーを作り、職員が自由に出入りして借りられる環境を作りました。

新しく生まれた赤ちゃんの保護者全員に絵本をプレゼントし、三歳児検診の時にも「ここまでよく育っておめでとう」とう気持ちを込めた絵本のプレゼントがあるそうです。

絵本や本が身近にある環境で育った子ども達の将来を思うと、何だかウキウキしてしまいます。人を育てる政策を、地道に、かつ大胆に進める西川区長の存在をうらやましく思います。

ある調査では、教育分野での評価が全国の自治体で一位になり、行政の電子化も一位となった荒川区。ウェブにもこんなページがありました。

荒川区 区長の部屋


国を想い、人を想う政治家が、地方政治のレベルだけでなく、国政レベルでもドンドン出てくれないかな・・・

0 件のコメント: