2012年7月21日土曜日

中食


 1970年の前半だったと思います。私の「アメリカのお母さん」が初めて京都にやってきて半年間住んでいた時、「高島屋の地下売り場をアメリカに持って帰りたい」と言っていました。できあいのおかずが豊富で、みつくろって買ってくれば、すぐにパーティーができる、とも言っていました。アメリカ女性の中でも、食事作りが大好きで、料理教室をしていたほどの「お母さん」でしたが・・

中食(なかしょく、ちゅうしょく)とは、家庭外で調理された食品を購入して持ち帰り、家庭の食卓で食べる食事の形態のこと。

不景気が続き、外食産業が苦戦している中、惣菜(そうざい)ビジネスは ブームとなっているようです。高級惣菜から、おふくろの味まで、デパートでもスーパーでも、そしてコンビニでも、簡単に好きなおかずを買ってくれば、ごはんの準備は完了です。

ですが、惣菜会社の社長のコメント:「生地から服を作る人がいなくなったように、料理するのは趣味の人ばかりという時代がいつか来る」・・・・にはちょっと抵抗したい私です。

自分の味で、好きなものを作るのはとにかく楽しい。時には味やできばえに不満があったりするけれど、材料を揃えて(時にはありもので)お料理するプロセスは、とってもスリリング(?)でワクワク。こんな楽しみを手放すわけにはいきません。人は生きている限り、食べていく存在ですもの、自分の食べ物にこだわるのは、生きることそのものだと思います。

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