2011年11月20日日曜日

後方支援


岩手県遠野(とおの)市。盛岡市などの内陸都市と三陸海岸の沿岸都市の真ん中に位置する市です。東日本大震災の折、地震の15分後に自衛隊への出動を要請し、いち早く災害対策本部を立ち上げ、大きな運動公園を中心として、沿岸部の支援の拠点を立ち上げたそうです。支援物資の集積地となり、各地からのボランティアもここを拠点として沿岸地域での活動を行っていました。

遠野市は震災以前から、大きな災害に備えての訓練も行い、政府からの情報や援助を受けなくても動ける体制を作り上げていたそうです。地域の市町村の中には、遠野市のそのような動きには懐疑的だったところもあったとか。しかし、独自の計画を進めていたことが、今回、後方支援基地として大きな働きができる要因になりました。

大震災の後、政府の対応の遅さ、動きの悪さが取り上げられていました。今でも、本当に被災地にとって必要な対策ができているのか、どうも心もとないところです。被災地それぞれが個別の事情を抱え、同じような支援では間に合わないのでしょうが、それにしても、「どうなってるの!」と尋ねたくなる情勢です。

今後予想される大きな地震や津波に対して、全国の自治体は、その対策を見直し、計画の練り直しを行っているはずです。特に原発を抱えたり、隣接する地域では、「人ごと」ではない緊迫感があるはずです。

ラジオのコメンテーターは、各市町村に2,3人の危機管理官をおき、非常時には、全国からその人たちが集まって対応するというアイディアを出していました。

それと同時に、これからは、国からの援助を期待せず、近隣での支援ネットワークをしっかり作っておくべきで、地域が自発的に動かなくては、災害後の復興もままならない、とコメントしていました。まさにその通りだと思います。

私たち一人一人の「後方支援」も息長く続けていかなければいけません。

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