2010年7月3日土曜日

師のことば

日本のワールドカップは終わりましたね。この半年間に、大きなアップダウンを経験した日本チーム。岡田監督のこころの内はいかばかりだったかと思います。

岡田監督を精神的に支えた禅僧がいらっしゃることがあちこちで報道されていました。野田大燈師についての記述を宗教新聞でみつけました。

1946 年高松市生まれ。高校卒業後医療機器のセールスや鍼灸師(しんきゅうし)などを経て、禅に興味を持ち28歳で脱サラ。出家後は永平寺で3年修行。父親の残 した土地に座禅道場を作ろうと、文字通り手作りの寺をスタート。

その後不登校の少年に出会ったことから、「問題児」との生活を共にし、そ の活動が次第に社会に知られるようになる。1978年、野田師の托鉢や支援者の協力で禅道場が完成。1988年に預かっていた少女が行方不明になって谷に 落ちて亡くなる事故が起こり、活動の存続が危ぶまれる状況になったが、遺族と共にこの女の子を道場の守り神として地蔵を建立して冥福を祈る。社会福祉法人四恩の里として活動を続ける。

葬式に頼らない寺づくりの活動を認められ、2001年に横浜の曹洞宗大本山總持寺において修行僧の責任者(後堂)となり、2006年までその職を 務める。岡田監督と知り合ったのはその間のこと。

岡田監督に、常に平常心を説き、今に集中することを伝えた野田師。今回のワールドカップ へ出発する岡田監督に野田師が贈ったことばは、般若心経(はんにゃしんぎょう)の最後にある「ぎゃー諦(てい)」(漢字が変換できません)ということば。 「前へ進め」という意味。

調子が出ないチームの「今」を「平常心」で見つめ、ぎりぎりの段階でメンバーチェンジを断行して、本番へ。ただ ひたすらに「前へ進む」日本チーム。その結果がベスト16なのですね。岡田監督を支えた師のことば、こころに刻んでおきたいと思います。

四恩の里本部ホームページ/喝破道場

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