2015年7月13日月曜日

生活不活発病

「生活不活発病」という耳慣れない病名。東日本大震災後、仮設住宅に住むお年寄りたちが、狭い家の中でじっとしていることで「発症」する病気なのだそうです。

震災前には、漁師であったり、畑仕事をしていたり、それぞれに生活の場があった人たちが、全てをなくして慣れない環境で「することのない」生活を送っている、その現状に警鐘をならす大川弥生(やよい)医師。

「足が動かなくなって、歩けない」と訴えるお年寄りに、手押しのシルバーカーで、少しずつ歩いてみるように、と勧める大川医師。坂の上に住むいとこの家までは、もう歩いてはいけない、と言うお年寄りには、「一緒に歩いてみましょう」とゆっくり坂を歩き出します。おしゃべりしながら、少しずつ歩いていると、いつのまにか坂を上りきります。「歩けた!」嬉しそうな顔のお年寄り。それ以降、一人でいとこの家に通っておしゃべりを楽しんでいるのだそうです。

病名をつけると病気になる、そう信じている私ですが、診断後に、このようにきめ細かいケアをしてくださるお医者さまも存在するのですね。全ての患者さんへの対応は不可能だとしても、このようなお医者さまの周りには、きっとすばらしいサポートグループができているはずです。

加齢によって、動きが悪くなるのは、誰しも同じこと。「今、できること」を一緒に考えてくれる人がいてくれたらいいでしょうね。「一人じゃないよ」ってすてきです。

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