2011年8月22日月曜日

社会転換の方向を考える

NHKラジオ早朝の番組、ビジネス展望。内橋克人(うちはしかつと)さんの時間は、できるだけちゃんと聞くことにしています。阪神大震災以降、内橋さんのコメントはいつも、深い意味が含まれているのを感じているからです。

今回のタイトルは「社会転換の方向を考える」。

現在の経済の停滞から抜け出すために、今回の大震災は「千載一遇(せんざいいちぐう)のチャンス」だという世論が強まってきている。小泉改革以降、格差がある社会こそ、活動する社会だとして、日本はバランスの取れない、不均衡な国となってきた。その不条理を多くの人が感じてきていたのに、震災以降、市場が成長することが第一という、市場主義、経済主義が復活しようとしている。

未曾有な被害を受けた被災地の復興を考える時、今までと同じではいけない、日本を変えなくてはと、誰しも考えたはずなのに、以前と同じ感覚で経済復興をしようとしている人たちがいて、その考え方をメディアも懲(こ)7りずに伝え続けている、と内橋さんは警告します。

復興需要を当てにして経済を大きくしようという考え方は、「不幸が日本を襲えば襲うほど、日本経済が復興する」という、何とも奇妙で恐ろしいもの。

日本は今、生活者にとっての幸せは何かを真剣に考えて社会転換の必要がある、と言う内橋さんの4つの提案です。

1.弱者の雇用が可能になる構造転換
2.浪費なき国民経済:エネルギー、食料を考える
3.原子力からの脱退:エネルギーデモクラシー
4.経済成長市場主義の克服


PS: 2011年1月4日掲載、内橋克人さんを書いたブログです。
けやき便り: 実験的社会システム

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