2014年8月27日水曜日

延命治療

日曜日の朝のラジオから「高齢者多死時代」ということばが聞こえました。NHKの福祉を専門とする女性解説員の声でした。

話のメインは延命治療のこと。人工呼吸器や胃瘻(いろう)などの栄養補給を続けることで命を保つのが延命治療。「少しでも長く生きていてほしい」という家族の希望がある場合、医療者は当然のように延命治療を施すことになるはずです。

この解説員のことばからメモしたものです:

人間が年齢を重ねるということは、夜、家の中の電気を一つ一つ消していくようなもの。自然の流れの中で、それが進んでいけば、最後の電気も静かに消すことができる。延命治療とは、せっかく本人が消した電気を他人の手で改めてつけるようなもの。せっかく消していった電気なのに、本人はまたそれを消さなくてはならない。

長年、呼吸器のトラブルを抱え「人工呼吸器の装着はしてほしくない」と言っていた父。呼吸困難で入院した時、救急処置で人工呼吸器をつけることになって、最後、2年の入院生活を送った父。家族として辛かった日々だったけれど、あの2年の経験は今も私の心の中に鮮やかに生き続けます。一方、全く自然に老衰で自宅で旅立った母。できないことは増えていたけれど(電気は少しずつ消していったけれど)見事な幕引きでした。

延命治療はするべきだ、延命治療はいけない、とても言葉だけで言い切れるものではありません。本人、家族がそれぞれがその場面で十分に納得して選択できるように、そして医療者がそれをしっかり支えられるように、そうなっていってほしいと心から思います。


0 件のコメント: