2013年9月18日水曜日

続 左手のピアニスト

左手のピアニストの舘野泉さんについては、今まで2回アップした私です。
http://gorosatomama.blogspot.jp/2012/06/blog-post_09.html

智内威雄(ちないたけお)さんという左手のピアニストを知りました。http://tchinai.com/

局所性ジストニアという難病で右手を自由にコントロールできなくなったピアニスト。コンサートピアニストを目指してドイツで学んでいた時に発症。舘野さん同様、失意の中で、左手の楽譜に出会い、ピアニストとして再起されました。

両手で演奏していた方法では5本の指だけでは太刀打ちできない。少ない素材一つ一つを生かしていくこと、つまり、一つ一つの音の良さをださなければいけないと考えた智内さんは左手だけで演奏するための工夫を続けています。

フルカラーの絵画ではなく、水墨画のような世界が生み出せるはず、という智内さんの音に対する取り組みを見ると、普段、何気なく10本の指を使ってピアノを弾いている時、どれだけ「音」を大切にしているか、自分自身に改めて問いかけてみたくなりました。

同じ病気のピアノ専攻の大学生にレッスンをしている智内さん。生徒に腕と指の力を完全に抜いて、鍵盤が指を押し上げる力を感じるように、教えます。鍵盤の力・・・これも感じたことはなかった私です。

努力の積み重ねの中から、左手だけのピアノの世界が広がっていきます。

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