2011年10月10日月曜日

お国柄

もうすぐ正式にオープンするホームページ製作に関わっています。私は翻訳チームのとりまとめ役です。日本語・英語・中国語(簡体文、繁体文)・ハングル、4カ国語で発信するので、作業は相当混乱するのですが、幸いにもすてきな翻訳仲間ができあがっています。

先日、英語の原稿を日本語にして、チームに送信しました。3月11日、大震災当日、日本に滞在しているドイツ人の著者の家族が心配して連絡してきた電話の会話から文章がスタートします。

誰からの電話であるのかは書いてありません。私が英語から日本語に翻訳した時には、わが家の会話を基本として、とても気楽な調子の文章としました(もちろん、心配している気持ちは表現していますが)。

数日後、ハングル翻訳者から、一度送ってきた翻訳を訂正した、というメールが届きました。「ドイツにいる家族との電話会話のところですが、原文で敬語は使われていないものの、通話の相手が親である可能性も排除できないので、一個所、語尾を訂正しました」とありました。親には敬語を使う・・・そこを訂正したというのです。

ハングルは全くわからない私ですから、その微妙なところを理解することはできません。ですが、翻訳するとき原文のニュアンスが、お国柄によって少しずつ変化していくことを改めて認識しました。それだけに翻訳者のことばの選び方が非常に大切になります。責任重大な業務です。

原文を正しくを訳すのは当然としても、いかに読みやすい文章にするか、それはいつまでたっても頭の痛いところです。勉強はどこまでも続くようです。

新しいホームページが立ち上がりましたら、お知らせします。ぜひご覧になってください。

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