土曜日の午後、京都コンサートホールのパイプオルガンコンサートにフラッと出かけました。こんなことも母がショートステイにお世話になっていればこそ。
1995年にオープンした、京都コンサートホール。パイプ総数7155本の豪華なパイプオルガンはオムロンの寄贈によるもの。シリーズとなっているパイプオルガンのコンサートもオムロンがスポンサーとなっているので、入場料は1000円。1833席ある大ホールは七分(しちぶ)ほどの入り。三階席前列真ん中に陣取った私です。
バッハのフーガでスタートしたプログラム、後半にはプロコフィエフの「ロメオとジュリエット」のバレエ組曲があったりして、色んな趣(おもむき)の曲を通して、パイプオルガンの壮大な音色(ねいろ)を堪能(たんのう)できました。
そして、私が何より感心したこと、それは演奏者の「足技」(あしわざ)でした。京都コンサートホールのパイプオルガンのペダル鍵盤は31.全曲で、両手+足での演奏が続きました。
ピアノを弾かない人がよくする質問:「両手でよく違うことがよくできますね」
確かに、右手と左手は全く違うことをするのが鍵盤楽器の演奏。ピアノでもペダルを踏みますが、ペダルの数は多くても3本。常時使用するのは右ペダルだけ。
ピアノを弾く私からすると、このパイプオルガンの演奏は両手両足を使う、神業(かみわざ)を持つ方だけが許されるものと見えました。両足での早いパッセージも聞こえてきます。音質を微妙に変えられるパイプオルガンでは、同時に3種類の音色(もっと複雑に聞こえますが・・・)が一つの楽器から聞こえてくるのです。その演奏をこなす奏者はやはりすごい!
優雅なドレス姿での演奏はまず無理ですね。ハイヒールもだめでしょうね。昨日の演奏者、廣江理枝(ひろえりえ)さんは、ゆったりしたパンツ姿。全身を使っての演奏はこれ、体力勝負。いすに座った状態で、両足を左右に素早く動かすことなど、普段の私たちの生活では考えられない「荒行」(あらぎょう)です。
もう一つ昨日のコンサートで発見したこと。「譜めくり役」が、これまた大変な仕事。単に楽譜のページをめくるだけでなく、時には音質の変更を手伝い、時には足ペダルの場所でも何かやっているようにも見えました。ピアノに比べて譜面台までの距離が遠いこともあり、この「譜めくり役」の方、イスに座ることはほとんどなく、ほぼ立ちっぱなし。
目を閉じていると、荘厳、かつ優雅な音色が聞こえてくるのですが、この演奏を可能にするのは、「神業」に近づくための猛練習あってこそ。やっぱり生(なま)の音楽はすてきです。
1 件のコメント:
gorosatomama さん
はじめまして。
ブログを拝見して、今週末4月26日に京都コンサートホールにて開催いたします、
いだきしんピアノ&パイプオルガンインプロヴィゼーション コンサートを
ご案内したくコメント欄に投稿させていただきました。
いだきしん氏はもともと大学では社会福祉を専攻され、ショートケアやデイケア、入浴サービスなどを、来るべき高齢化社会を見据え、30年以上前に考え、仕組みをつくられた方です。ピアノは36歳からはじめられました。
聴衆との生命の交流にり、瞬間瞬間即興で演奏されます。
ブログの他の日記をいくつか拝見し、
gorosatomama さんに出会っていただきたいと感じましたものの、直接アクセスする術がなく、コメント欄をおかりしこのようなお知らせとなりましたこと、ご理解ください。
私は多くの方にこのコンサートお伝えしたくて、ボランティアで動いておりますので、この投稿は個人でさせていただいております。
コンサートの詳細につきましてはhttp://www.idaki.co.jp/
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