2012年3月8日木曜日

老いを支えて

母が寝たきりになった頃、「もし今、大きな地震があったら・・・」と考えたことがありました。体の大きい母です。私一人が抱えて避難することは不可能です。誰かに手伝ってもらえたとしても、車が使えなかったら、母を安全な場所に移動させる方法は思いつきませんでした。

2011年3月11日、大きな地震と津波が起こった時、寝たきりの方々は、介護している方々はどうなさったのでしょうか?死者や行方不明の中にも、多くの寝たきりの方々が含まれていることでしょう。

原発事故の後、原子力発電所から4キロしか離れていない病院の様子が先日テレビに出てきました。迎えにきたバスに、一人で動ける人をまず乗せて避難させ、寝たきりの人たちは医師や看護師が付き添って一晩を過ごし、翌日からヘリコプターで搬送したとか。

その晩、患者の一人が亡くなりました。翌日、救援に来た自衛隊の隊員に、看護師さんは言ったそうです。「息はしていません。でも死んでいません」と。どんなことがあっても、まず一番先にこの亡くなった方をここから避難させたい、と必死だったのです。一瞬、驚きの表情を浮かべた担当者、「わかりました」と静かに言って、その方を一番に搬送してくれたそうです。

涙を浮かべながら当時のことを話すこの看護師さん。「みなさんを、もっと早く、もっと遠くへ、運んであげたかった」と。

あの日から全てが大きく変わった被災地では、老いや病を支える医療者・介護者・家族の努力が日々続いています。必要なサービスを十分に受けながら母の介護ができた私にとって、その厳しさは想像に余るものです。

2012年3月7日水曜日

話すプロ

フリーアナウンサーの辛坊治郎(しんぼうじろう)氏の講演会
午後6時半開演
主催者挨拶のあと、6時40分頃登場
「5分は質問の時間に残しておいてほしいといわれましたので」と
7時55分にお話は終了
質問に一つ答えて、講演会は8時定刻おしまいに

6~7分しかなかった主催者挨拶 は「え~」と「・・・ですね」だけが気になったけれど、辛坊氏の1時間15分では、ドンドン内容に引き込まれ、大切なことはしっかり頭に残っています。

人前でぺらぺらとなめらかに話すだけが「話術」ではないでしょうが、原稿もなしでピタリと時間内に話をまとめるのは、やはり「プロの業」。妙なくせのない話し方が、いかに大切かも再確認。

2012年3月6日火曜日

3月11日


2012年3月11日、あなたはどこでどうしているでしょう?

「ほぼ日」にこんなコラムがあります。それぞれの3月11日


それぞれでいいのです

日常のままでもいいのです

2011年の3月11日のこと

犠牲になった方々のこと

避難生活を送っている方々のこと

祈りのこころとともに思い出す

そのひとときを持ちたいものです

2012年の3月11日には



2012年3月5日月曜日

春を探しに・・・

春の写真が撮りたくて植物園へ

 梅はまだまだ・・・

クロッカスは「にょきにょき」
 この花の名前は???

クリスマスローズもこれからが本番
 春の色は鉢植えでした

植物園の春本番はまだ先のよう

2012年3月4日日曜日

避難命令

「緊急避難命令、緊急避難命令。大至急、高台に避難せよ」

去年の3月11日茨城県大洗町。午後2時46分、震度5強の揺れに見舞われる。直後に消防本部から防災無線が始まる。「海岸にいる方や津波浸水区域のみなさんは高台に避難してください」

そして、3時14分、大津波警報発令。津波の第一波が漁港に襲ってきたのを目撃した町長。消防本部に怒鳴るように連絡。それから放送された防災無線の文言(もんごん)が上記のもの。

町長のとっさの判断で命令口調に変わった防災無線に異常を感じて多くの住民が避難したという。「とても強い口調だったので、ただごとじゃないと感じた」

大洗町で、津波の犠牲者はゼロだったとか。

切迫した人の声が、多くの人の命を救った大洗町。「今回も大丈夫だろう」と避難しなかった人たちが多くの市町村で犠牲になった事実を知るにつけ、非常時のとっさの判断の大切さを改めて実感。

2012年3月3日土曜日

おひなさま


今日は3月3日、ひなまつり
わが家のおひな様、花一杯の中でパチリ
「お花不足」の最近のブログに、以前の写真で登場です

2012年3月2日金曜日

限界効用逓減の法則

何とも難しいタイトルになりました。「限界効用逓減(げんかいこうようていげん)の法則」とは、ありがたさがだんだん減ることを意味する経済学の概念だそうです。

現代社会は、消費こそ美徳として、どんどん「もの」を手に入れる努力をしてきました。たった一個のキャラメルを手にして、飛び上がるほどうれしい感覚は、今の日本の子どもは感じることはできません。何でも欲しいものは手に入る「はず」と思っているのは、子どもだけでなく、大人も同じこと。

でも、それがあやしくなってきました。使い放題だと思っていた電気も節約しないと止まりそうです。全ての資源も有限であることは明らかです。

2011年3月11日、日本は大きな課題を突きつけられました。今後どんな生活をするのか、国として、個人として真剣に考える課題を与えられたのです。ほぼ一年たって、災害復興だけでなく、残念ながら、国の将来の見通しはまだまだ見えてきません。

私たち一人一人が自分の生活を基本から見直す時期となったようです。「もの」について、「エネルギー」について、「仕事」について、「人間関係」について、などなど。

今、手元にある(持つ)「全て」が、「なんてありがたい」、そう思えるためにも・・・