2018年10月7日日曜日

言語支援

子育て中の子どもたちへの言語支援に関して、私の経験二つ

1)7歳の息子、5歳の娘がシカゴ郊外で公立小学校へ入学。息子は1年生からスタート。娘は併設のキンダーガーデンの午後のクラスへ。
 英語力ゼロの子どもたちに最初の一年は、学校での個人レッスンがありました。Englishや理解しにくい授業の時間に別の部屋で勉強していました。学年末になって、保護者への説明があるとのこと。語学教師の先生からは「短い期間で二人ともとても進歩が早かったですね。」とおほめのことば。私は「学校で丁寧な英語教育をしていただいて、ありがとうございました」と感謝したら、先生は・・・「アメリカでは英語がわからない子どもたちに英語をしっかり教えるのは当たりまえです。将来、立派なアメリカ人として成長していくために必要なことです」と。駐在員家族で、将来は日本に帰ります、とは言わなかった私。アメリカそのものを実感した経験。

2)息子が中学2年生、娘が小学5年生の年に日本に帰国。ご近所の公立小学校に転校のご挨拶に行きました。暑い夏の日でした。冷房のない教員室で教頭先生にお目にかかりました。アメリカで6年間暮らしたことを伝えると・・・「その子、日本語話せますか?」ととても迷惑そうな顔での質問。「はい、全く問題ありません」と答えた私。
 生まれた国へ戻ってきて新しく学校生活を始める子どもたち。親として不安を感じてしまった経験。


日本には日本語が不十分なままに学校に通う子どもたちが4.4万人いるという現状。その支援体制は地方によってマチマチで、先進的取り組みをしている浜松市でも、市全体として支援体制が整ったのは今年度になってからという。

母語の種類も多様化する中で、一人一人への細かな対応が難しいのは想像できるけれど、日本に住んで、将来、日本という国を支えてくれる人材をどこまでサポートできるのか。それは日本の未来にとって、とてつもなく重要なはず。将来への投資がしっかりできる、そんな日本の社会であってほしい。

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