2013年2月19日火曜日

お世話したくなる人

友人のお母さんが老人施設入居が決まり、お誕生日の日に顔を見に行ってきました。長年の一人暮らしが難しくなってきた89歳。昨年は、病院をあちこち動いたりして、落ち着かない日々が続いていました。

ショートステイでお世話になった自宅近くの施設に、「入れてもらえた」と、年末にホッとした声で電話してくれた友人でした。たくさん入居待ちの人があったのだけれど、「入れてあげましょう」と言ってもらったのだそうです。

「お誕生日おめでとう」のお花を持って行っておしゃべりをしていました。若い職員さんが、気楽に声をかけてくれます。このお母さんも、通りすがりの男性職員に「よっ!」という感じで手を上げて笑ってみたり、とても和(なご)やかな雰囲気でした。

こんな風景を見ていて、友人のお母さんが、入居待ちの人たちを「飛び越して」入居ができた理由がわかった気がした私です。認知症もそれほどひどくなく、何かをしてもらったら、はっきりと「ありがとう」と感謝して、周りの人をホンワカした気分にしてしまう、このお母さん、職員の人たちにとって「お世話をしてあげたい」と思わせる存在なのです。

たった半年でしたが、有料老人ホームの事務職を経験した私には、それが痛いほどわかりました。友人のお母さんが、暖かい人のつながりの中で暮らせるようになったことが確認できて、とても嬉しい午後でした。

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