2010年9月11日土曜日

9年目


9月11日、毎年「あの年」の青空を思い出します。2001年9月11日のアメリカ東部の空は、ただただ青い色が広がっていました。

そこであのテロが起こったのです。

直後から「真珠湾の再来」とテレビやラジオが言い始めました。「同じことが起きる」と日系アメリカ人の人たちは直感したと言います。1941年の真珠湾攻撃 のあと、日本人は収容所に入れられることになります。「今度はイスラム系の人が標的になる」と日系人は思ったそうです。そしてまさしく、その後のアメリカ はイスラム叩きへと突き進んでいきます。

テロからわずか10日目に全米日系市民協会(JACL)はイスラム系の人の権利を守るために「憎 しみより和解を」という内容の文書を発表しています。人種が混在するアメリカだからこそ、自分たちが過去に受けた処遇を思い、日系米国人たちはイスラム系 の人たちのために立ち上がりました。あの混乱のまっただ中で、冷静に発信できた人たちのすごさをコラム記事を読みながら感じました。

コーランを燃やそうとするキリスト教牧師が出てきたり、貿易センタービルの跡地近くにモスクを建てる計画が出てきたりする今年の9月。JACLは改めて「寛容の大切さ」を訴える声明を出したそうです。

2001年9月11日、ニューヨークもワシントンも、そして、私がレンタカーで走り続けたフリーウェーの上空も同じ青でした。


PS:去年の9月11日のブログです。けやき便り: Nine Eleven

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