2010年2月3日水曜日

「言葉で治療する」

諏訪中央病院名誉院長の鎌田實先生。いっぱいご本を読みました。NHKラジオの「いのちの対話」も大好きです。折にふれて先生のことばを思い返しています。

鎌田實 オフィシャルウェブサイト

鎌田先生の新しい本、「言葉で治療する」を読みました。「医療者の言葉しだいで、治療の日々が天国にも地獄にもなる。衝撃の現場を紹介しながら、鎌田医師が心と体が立ち直っていく言葉を具体的に提案する」 本の帯に書かれた文章です。

昨年週刊朝日で連載されていた記事をまとめたのがこの本。読者から寄せられた多くの声を紹介しながら、医療現場でのあるべき「言葉かけ」の姿を模索しています。

医 療崩壊といわれる現実の中で、忙しさにこころの余裕を失ってしまう医療従事者の現実が浮かび上がってきます。発達障害の子どもを抱える母親に、「冷たいこ とば」をかけた、その医師自身が、その後精神を病んでしまった。その現実に、この母親は自分のおかれた厳しい現状の中で、その医師を気遣うやさしさを鎌田 先生に伝えます。

問題は一杯あるけれど、人間のやさしさに希望をつなぐ鎌田先生です。ご本人の暖かさ、それがどれだけ多くの人を力づけ、生きる希望を与えたことか。チェルノブイリで被爆した子ども達を長年サポートし、イラクにも足を運ぶ鎌田先生。

いかに生きるべきか、それをいつも教えてもらっている私です。

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