2015年11月27日金曜日

霊安室のない病院

この秋、親しい方のお母さんが二人、旅立たれました。お二人とも安らかな天寿を全うした旅立ちでした。

与論島の病院に霊安室がない理由を読んで亡くなった人とのつながりを改めて考えました。

「与論島では家にある神棚がこの世とあの世を結ぶ窓口となっており、自宅で亡くなることは自分の祖先にも見守られて息を引き取ることを意味する」

「生者が死者となり祀(まつ)られて長い時間をかけて神となっていき、子孫の生活を見守る、これが与論島民の死生観である」

「この死生観は、『孤独死』といった悲しい言葉が行き来する現代社会において、今後もずっと残ってほしいものであり、火葬場の登場によっても失われないことを私は願っている」

「つながり」を強く感じられる死生観を持てるのは幸せです。現代社会では、在宅で旅立つことは難しくなっているけれど、私たちは、どんな時でもみんなつながっていますね。今までも、今も、そしてこれからも。

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