新聞の「惜別」欄で、23年前に国連ボランティアとしてカンボジアで活動していた息子を殺害された中田武仁(なかたたけひと)さんが亡くなったことを知りました。
55歳での息子、厚仁(あつひと)さんとの突然の別れ。その後、息子の遺志を引き継ぐ形で引き受けた国連の名誉大使。英語力を生かし、各国で活動する日本のボランティアたちを訪問して励まし、その安全確保のために尽力した15年だったとのこと。
中田さんの最初のアフリカ視察に同行したという記者のことば:「喪失感に耐えた先にある、息子への尊敬の念。対等の人格として客観視する姿勢に、親子のあり方を考えさせられた」
息子と同じ意志を持って開発途上国で活躍するボランティアたちへの暖かいまなざし、こころくばり。悲しみの後の、多くの若者との出会いは、中田さんにとって家族が大きく広がる感覚だったのではないかしら、と想像する私。
「あっちこっち、2人で一緒にでかけているでしょうね」という中田さんの奥さまのことばもすてきでした。
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