納棺夫日記に感激した私。映画「おくりびと」を見てきました。
今週は母がショートステイ、水曜日はレディースデイで料金が1000円。これはチャンスというわけで、昨日の午後出かけました。
開演15分前に映画館に到着したのですが、目を疑うほどの長蛇(ちょうだ)の列。シネマコンプレックスは同時に何本もの映画を上映しますから、午後一番の上映時間が重なる1時過ぎ、それも水曜日は大混雑になるようです。
テレビをほとんど見ない私。ビデオもDVDもまず見ません。映画も年に一回見るかな・・・そんな私ですから、日本のシネマコンプレックスに行くのも初体験。
「当たり」でしたね、「おくりびと」は・・・
原作とは違う感激がありました。場内のあちこちで、静かなすすり泣きが聞こえます。そしてその合間には、クスッと笑う声も。重いテーマの「死」を扱う映画ですが、人間の生き様が見事に描かれています。ストーリーの流れ、映像の美しさ、そして演技の確かさなどの集大成なのでしょうね。週明けのアカデミー賞発表が待たれます。
映画の中で心に残ったことば:
「おくりびと」「おくられびと」
私達は大切な人を人生のどこかで送っていきます。
そして必ず自分自身がいつか「おくられびと」となります。
みんな同じなのです。時が違うだけなのです。
「死は旅立ちの門」
行ってらっしゃい、と送り出す門、それが死。
決してそこで全てが終わっているのではなく、
その先もずっと続く道にある一つの門。
納棺夫としての「所作」(しょさ)が美しいことにも感激でした。あのスムーズな動きを身につけるには、大変な練習があったことでしょう。心を込めて死者の旅立ちの用意をする、それが自然に伝わる素晴らしい演技でした。
そして、素晴らしいと言えば、「死体役」の役者さんたち。映画は編集が可能ですから、少しぐらいは「生きて」いる様子が見えてもいいのかもしれませんが、やはり「息を殺して」そのまま横たわるのはさぞかし辛いことだったはず。
映画のオフィシャルサイトを読んでいたら、一番長く一人の「死体」が写る場面では、最初予定していた役者さんが、くすぐったくてどうしても動いてしまうので、200名もの「死体オーディション」をしたとか。身体を触られることがあっても「びく」とも動かないこの女優さん、まさしくプロ根性です。
PS:実は昨日は「二本立て」の映画鑑賞でした。「おくりびと」のあと、「旭山動物園物語」も見てきました。4時間以上も映画館にいたことになります。まさに私にとっては「非日常」の午後でした。
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