2009年2月11日水曜日

呼吸

「深呼吸をしてください」と言われると、ほとんどの人は大きく息を吸い込みますね。まず息を取り込む、それが呼吸をすることだと私達は思っているようです。

漢字の「呼吸」の「呼」は「吐く」という意味、つまり吐いてからいてから吸うという順番になっています。「しっかり吐ききれば、息は自然に入ってくる」と 習ったことがあります。吸うことでなく、吐くことに意識を向けるようにというアドバイスでした。ヨガや瞑想時の呼吸も、吸う息よりも、吐く息を長くしま す。息を吐くことで、よりリラックスできるからです。

今はまず見ることがなくなりましたが、リヤカーを引いたお豆腐屋さんが「とーふ、とーふ」といいながら、鳴らしていた「ラッパ」、ゴムボールのような部分を押すと「プワーッ」という音がする、あのラッパ、あの動きが呼吸で大切だと、コーラスの先生がおっしゃっていました。

ラッパのゴムボールを押す、そして手を離すと、ゴムボールは自然にふくらみます。空気が自然にボールの中に入ってきます。息をする時もこれと同じで、充分 に吐ききるだけで、息が入ってくるのです。この動作が無意識にできるようになれば、しっかり息を吸うことができるというのです。無理に息を吸い込もうとしても、体に力が入り、肩が上がり、充分な息は入りません。自然に深い呼吸をするためにも、まず息を充分に吐ききる、それが深呼吸なのです。

どんなに忙しくしていても、どんなに心が騒いでも、一瞬でいいから、自分の呼吸に気持ちを向けて、しっかり吐ききれば、体中がホンワカ暖かくなってくるはずです。それが自分自身への最高のプレゼント、そう思います。

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