今年の高校野球、今日からベスト8の対戦となります。以前は、ベスト8の日は一日4試合。勝ち抜いてきた8校の試合を一度に見られるのですから、決勝戦よりも観客が多かったそうです。
現在は、選手たちの健康管理の目的で、2試合ずつ、二日に分けて行われるようになりました。この暑さ、特に猛暑が続く甲子園で、連日試合をするのですから、鍛え抜いた高校生にとっても体力と気力は限界に近づいているはずです。
今年の甲子園報道で、一番目を引いた記事。それはレギュラー選手を部員同士の投票で選ぶ福岡代表、西日本短大付属高校のことでした。部員たちにとって「最大の試練」がレギュラー選びだと記事にありました。
ある年の投票の集計表は、部員70人のうち、満票を得た選手が10人前後、票を得た選手を合わせると20人と少し。これはベンチ入りする選手の数とほぼ同じ。残りの部員の集計欄には「0」の数字が並んだのです。選ばれた顔ぶれは、毎年監督やコーチの予想と一致しているそうです。
苦しい練習を続け、甲子園に向けてのチームメンバーを決める時、自分に投票しない。それを選んだ選手たちは、レギュラーにふさわしい仲間を推薦する潔(いさぎよ)さと同時に、そこに達することができない自分を見つめる「つらい決意」があったはず、と記事は書いています。
高校球児の誰もが一度は立ちたいと願う甲子園。全力を尽くしたあとに、自分の役割をしっかり見きわめ、裏方であったり、応援係であったり、それぞれのやれることに改めて努力する。
日本中が熱くなる甲子園。グランドでの攻防のドラマだけでなく、毎年甲子園を目指す高校生、一人一人にドラマがあるのですね。
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