2010年8月9日月曜日

支えるということ

母の介護生活は多くの人たちに支えられています。看護師さん、ヘルパーさん、お医者さま。そして私を支えてくれる全ての人たち。この「支え」がなければ、日々休みなく続く介護は成立しません。

私自身は、母の生活を支えています。母の生活の全て、100%が私にかかっています。

こどもが生まれる時、母親はその赤ん坊の生活の100%を支えます。戸惑いの中、自分のことよりもまず赤ん坊を優先する生活となります。ですが、育児は、その100%を少しずつ減らしていくことを目指します。こどもの自立を支援するのが育児です。

介護において100%に到達するまでの時間は、育児とは全く逆のベクトルです。年齢を重ねるとともに、少しずつ「できないこと」が増えていき、100%に達してしまえば、そこからの変化はありません。100%が続くのです。

絶えず見ていなければならない状態でない母です。しかし、母が生きていくためには、日々の世話の私に全てがかかっている、その現実はやはり重いものです。時には逃げ出したい、そう思うほどの重さです。でも、現実には毎日の営みが続きます。

ですが、人間関係とはどんな形であっても「支え合い」なのだとも思います。ここでgive-and-takeということばはふさわしくないかもしれませんが、一方的な関係は存在しないはずです。つまり、母が私を支えてくれているのです。私の今の存在を支えてくれているのです。

100%は重い、そう思う中で、母との関係を見つめ直す私です。ご縁あって母と娘となりました。日々の生活の中で、静かにその関係に思いを巡らすこと、それが私に与えられたレッスンであり、母からの「支え」なのだと思います。

0 件のコメント: