2010年9月26日日曜日

人生のまとめ

もし「今」、「人生のまとめをしてください」と告げられたとしたら・・・

40歳を目前にしたテノール歌手の本田武久さん。ガンの診断を受けたとき、担当の医師が彼にそう言ったのです。

「僕には歌うことしかない」と、肺に転移した後も、レッスンを続けながら小さなコンサートを続ける日々。

秋田県出身の本田さん、音楽大学を目指して勉強していた時にピアノを習った80歳を越える先生に伴奏をしてもらって、「見上げてごらん夜の星を」をふるさとの人の前で歌いました。

本来の声量はもうありません。ガンは右足から発症していますから、松葉杖がないと歩けません。でも、彼の小さなマンションには、月に一度、合唱をする仲間が集まります。その仲間が、「ハッピーバースデー」を歌って本田さんの39歳の誕生日を祝いました。

「まとめる」ということばは、過去のことを整理する、そんなニュアンスがあると思っていた私です。ですが、本田さんは、自分のやるべきことを続けていくのが 「まとめ」だと言います。その中で、新しい出会いがあり、自分の歌が他の人のこころに届いているという幸せを感じるのだそうです。

それぞれの「人生のまとめ」は、どんな年齢の人にも大切なのではないか、偶然目にした番組を見ていてそう感じた私です。

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