1985年生まれの社会学者、古市憲寿(ふるいちのりとし)さんの著書「だから日本はズレている」。アマゾンの書評を見ると、見事に賛否両論に分かれている本です。私はおもしろいと思いました。
古市氏が「ズレている」と指摘する主なる対象は、国や企業の偉い人たちであり、「大人の社会」です。ITを駆使する若い世代と、それ以前の世代で違いがあるのは当然としても、彼の言う「ズレ」の感覚は「大人世代」の私も感じることが多いのが事実です。
組織の一員として「今までのありかた」を基準にしながら物事を考える世代は、これから将来、どうなっていくのかを考える時にも、「古さ」を引きずってしまいます。新しい発想が必要、強いリーダーの出現を、などという発言も、自分たちが大きく変わることなく、ことばだけでそれを表現する「大人」へのズレを感じている著者なのです。
もちろん、それは若い世代が「ズレている」とも言えるのですが、その違いをしっかり認識していくことが、これからはとても大切なのでは、と思います。20代、30代の人たちのことを「ゆとり世代」をもじって「ゆーとおり世代」と言い換えた新語が生まれているようですが、私は今までの世代(私自身の世代を含めて)とは違う、この世代の、ゆったりした、感覚が大好きです。暖かくてやさしい、そんな世代であるように感じるからです。
「ズレて」いても「違って」いてもいいじゃないですか。そこをしっかりわかった上で、上手に楽しくつきあっていけば・・そう思う私です。
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