昨日の10時からのNHKラジオのニュース。宮崎県で発生している口蹄疫 (こうていえき)をじっくり解説していました。
飼育農家の方への電話インタビュー。突然の流行で、手塩(てしお)にかけて飼育した牛や豚を「処分」しなくてはならない苦悩を訥々(とつとつ)と話していたこの方の声が突然消えました。そして聞こえたきたのは、必死で感情を押し殺そうとしているような嗚咽(おえつ)。しばらくそのまま放送されていました。
昨日の京都新聞には現地の養豚農家(ようとんのうか)からのメールを元にした記事がありました。父親の仕事を手伝う32歳の息子さんからの投稿メールでした。
「命を絶って命をつなぐのが、おれの仕事。出荷して殺されるのは何とも思わないが、このように殺されるのは見るに堪(た)えない」と父親が言ったとあります。
13日午前8時から始まり、650頭の処分が全て終わったのは翌日の午後6時。
「父と母が営んできた養豚場に終わりが来た日でもあり、わが家から消えることはないと思われた豚たちの音が消えた日でした」とメールが結ばれていたそうです。
この記事の写真は、処分した豚を埋めるため、畑を掘り起こしている作業を見守る男性の後ろ姿。この背中が全てを語っているようでした。
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