2010年5月29日土曜日

30周年

(社)認知症の人と家族の会が結成30年を迎えるという新聞記事を読みました。「呆(ぼ)け老人をかかえる家族の会」という名前で1980年1月に京都でスタートした活動です。「痴呆(ちほう)」「徘徊(はいか い)」などのことばもあまり知られていなかった当時、認知症のお年寄りを抱える家族は、誰に相談することもできない状態だったと言います。

京都市内の20家族が集まって立ち上げたこの会の発足当初、それぞれが自分の苦悩を語り合い、「苦しいのは自分だけではない」と初めて実感できたそうです。

現在は44都道府県に支部を置き、会員も1万人を超えることの組織は、当初から「介護の社会化」を訴え、2000年の介護保険実現にも貢献しています。

認知症だけでなく、介護を社会全体がしっかり支えていくようになるには、私たち自身の意識を含めて、これからも多くの制度の改革や整備が必要となっていくと 思います。

「制度が良くなっても、認知症が進む家族と向き合うつらさや悲しみは変わらない。認知症がある限り、家族の会は続く」

「認知症の人と家族の会」の高見国生代表のことばです。

ケアマネージャーさんを中心として、訪問看護師さんやヘルパーさんなど、たくさんの方 々に支えられている私の介護生活。介護保険の恩恵を十二分に受けることができる幸運なケースです。

介護や手助けが必要な全ての人と家族が、制度や社会によってしっかり支えられるように、と思わずにはいられません。

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