トルネード、竜巻。日本ではあまりなじみがありませんが、アメリカの中西部や南部では、毎年竜巻による大きな被害が出ています。わが家の子ども達が通っていたシカゴの公立小学校でも、毎年必ず「トルネード・ドリル」、つまり竜巻の避難訓練がありました。
シカゴ時代、テレビのニュースで、南部の大きな竜巻被害の状況を偶然目にしました。一瞬にして、家がつぶれてしまった黒人女性がインタビューを受けていました。全てを失ったであろう、その人が言ったことばは、「神さまがいてくださるから」というものでした。
大きな不幸に見舞われた時、日本人は「神も仏もあるものか」という表現を口にします。「何で私が・・・」というのも、ごく自然な表現です。それが、この女性は、その悲劇的な状況でも、「神さまの守り」を信じていました。そのテレビ画面は、今でも私の目に焼き付いています。
今回のハイチの大地震後、政府も警察も壊滅状態となり、治安の悪化が懸念されていましたが、「比較的」平穏であるのは、ハイチの人たちの信仰心によるものだろうと言われています。
国そのものがなくなってしまうかもしれないような、大災害。その中で、愛する人をなくし、家をなくし、生きる希望もなくしたであろう人たちが、「神さま」を信じ、たたえているのです。
神さまが全てを与えてくださるのだから、大きな災害で失うものがあったとしても、必ず生きるすべをくださるのだ。そう信じ切っている人たちなのでしょう。
人間の力を超えた存在を信じる人の強さ、たくましさ、しなやかさを今回も教えてもらったような気がします。
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