2009年7月19日日曜日

「正座と日本人」

「正座と日本人」。本のタイトルです。新聞の書評でよみました。

医学博士の丁宗鐵氏が正座の歴史、文化、医学的意味などを丹念に調べた本とのこと。

古来、日本人は正座はせず、立てひざやあぐらが正式な座りかたで、正座が一般化するのは明治以降だそうです。茶道を始めた千利休が正座をしていなかったとありますが、どんな形でお手前をしたのでしょうか?想像しにくいのですが・・・

明治政府が「近代日本人の形成のため」に「自己を律する武士道の象徴として」の正座を、教育として広めたという解説も、興味あることです。ただ、その結果、正座の習慣がない朝鮮や中国を蔑視(べっし)するようになった不幸な現実が生じたのです。

こ の正座、膝の関節を可動域一杯に折りたたみます。関節である以上、最大限に動かしておくことはとても大切です。現代のいす中心の生活では、正座の時に比べ て関節の動きは半分ぐらいしかないのですから、年とともに膝の動きが悪くなる人が増えるのも仕方ないことかもしれません。

正座をすると、背骨がピンと伸び、脳の血流を改善し、認知症やメタボリック症候群を防ぐ効果があるそうです。お医者さんが書かれたこの本をしっかり読んでみたくなりました。

ここ4,5年で、1時間ぐらいなら正座ができるようになってきた私ですが、自分を律して、日本人としてのこころを養ってきているのでしょうか。これはちょっと疑問・・・

0 件のコメント: