「これまでの養生は、身体を労(いたわ)ったり、病気を治したりしながら天寿を全うするという、どちらかといういうと消極的な“守りの養生”でした。しか し、せっかくの養生も、死をもって終わりではつまりません。これからの養生は違います。私がいう養生とは、日々生命のエネルギーを高め続けて、死を迎える 日にそれが最高に達し、その勢いのまま死後の世界にズドーンと突入していくという、きわめて積極的な“攻めの養生”なのです。」
西洋医学に中国医療や気功、心理療法などを組み合わせたホリスティック医療を提唱する医師の帯津良一先生のことばです。1982年に設立の帯津三敬病院には、当初から気功の部屋が造られ、患者さんだけでなく、帯津先生ご自身を含め、病院関係者も毎日気功を勤務時間の中で実践しています。
帯津先生は、私たちが注目すべきは、器である身体、その「場」に満ちる生命そのもののエネルギーであり、この「場」こそ、自然治癒力と密接に関係する「生命場」であると呼びます。
そして、この生命場を通して、私たちは宇宙の広大な「いのち」のエネルギーにつながり、この生命場のエネルギーを高めることが「攻めの養生」だと説きます。
「攻めの養生」の実践方法として「食」「気」「心」の三つにポイントがあります。
「食」の養生とは、季節感を大切にして、
おいしいと思うものを心ときめかせて食べること。
「気」の養生とは、姿勢・呼吸・心を整えること(調身・調息・調心)で、
気功やヨガで体内の気の巡(めぐ)りを改善すること。
「心」の養生とは、日々の心の持ち方の問題で、くよくよしないで、
前向きな気持ちで心をときめかせること。
以下は具体的な実践例です
1)いつも夢とときめきを持ち続けること
2)エネルギーあふれる「場」に身を置き、
生命エネルギーに満ちた人と交流する。
3)気功、ヨガなど自分に合った健康法を実践する。
4)喜びとともに、生きる悲しみも忘れない。
5)できるだけ地場で採(と)れた旬(しゅん)のものを食べる。
6)ときには、好きなものを少し食べる。
7)無理のない範囲でできるだけ歩く。
8)早寝早起きをして朝日を浴びると、エネルギーはさらに高まる。
一生達者(たっしゃ)で過ごすための「攻めの養生法」というタイトルになっているこの文章。
「ただし、人間は本来、悲しくて心もとない存在でもあると心得ておくこと。そう最初に思っていれば、あとはどんな小さな希望の種からでも花が咲きます」と結ばれています。
あるがまま、無理をせず、自分にやさしく、ケセラセラ・・・
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