2009年3月23日月曜日

年輪経営

このブログのスタートから約一ヶ月後、昨年の5月28日の書き込み、100年カレンダーの本物が日曜日のNHKテレビに出てきました。新聞記事には会社名がなかったのですが、この100年カレンダーを社内のあちこちに張り出しているのは、2007年「グッドカンパニー賞」の最高賞を受けた、信州の寒天メーカー、伊那食品工業という会社でした。

かんてんぱぱのホームページ:会社概要:

48年連続の増収増益を記録したこの会社の会長、塚越寛さんの著書「リストラなしの年輪経営」がNHKのプログラムで紹介されていました。不況に左右されない会社をつくる経営哲学を語るこの本が、目下よく売れているそうです。

本の表紙には「いい会社は“遠きをはかり”ゆっくり成長」と書かれています。好景気に浮かれることなく、一年一年、少しずつ成長を続けることこそが、安定した経営だという趣旨の本だそうです。

この会社、従業員を第一とし、会社内の大きな金庫には、創立以来の全従業員のアルバムが大切に保存されていました。2年に1回は海外への社員旅行をし、社 宅を安く提供し、転勤も従業員の家族の都合を第一に考えるとのこと。学齢期の子どもがいる社員は転勤させない。子どもにとって、慣れ親しんだ学校を変わる ことが一番辛いから、というのが社内人事で考えられているというのです。

大きな不況を経験している今、この伊那食品工業のように、社員を大事にする会社が注目されるようになっています。長年、地道に経営理念を持ち続けた会社だからこそ、会社も社員も、そして顧客も全てが満足できる状況を作り出しているのですね。

「100年カレンダー」を思わぬ形で目にすることができました。新聞、インターネット、ラジオ、テレビ、本、あちこちで「フッと」目について、こころに止 まった事柄が、また違う場所で出て来ることが頻発(ひんぱつ)しています。まるで「見えない何か」が「これも見てごらん」と教えてくれているような・・・この不思議さを楽しんでいる私です。


PS:伊那食品工業に寒天を注文すると、従業員の手書きのお礼状が同封されるのだそうです。事務職員だけでなく、工場のスタッフも、手が空けば、この「お礼状書き」に参加するとか。「ありがとうございます」のこころが行き交(か)う会社なのですね。

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