からだの調子がおかしいと感じた時、近くのお医者さんに行く人、ドラッグストアでお薬を買って服用する人、何もしない人。(ほぼ)国民皆保険の日本では、色んな選択が可能です。
2007年に財政破綻した北海道の夕張市。総合病院や救急病院がなくなり、私たちが普段の生活で当たり前だと思っている医療が受けられない状況になりました。その後の10年間の夕張市の事例には住民の医療に関する意識の変化が書かれています。
意識が変わらざるを得なかった事情であったにしても、自分のことを自分で決めなくてはならなくなったのです。体調不良を感じても、まずそれを見極めるのは自分の責任、そう思う人が増えたということでしょうか。
現在の日本は「健康丸投げ」状態だと言われています。お医者さまに診断してもらって「病名」をもらって投薬してもらうことで安心しているのではないでしょうか?高度医療に関しても、それが保険が使えるから、という理由だけで、本来なら必要ないかもしれないことも「お任せ」になってしまう。そんな状況が保険財政を大きく圧迫しています。
財政破綻後10年の夕張市で増加した死亡原因は「老衰」であったという記述は、人間の自然な生き方、老い方を教えているような気がします。
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