京都大学大学院在学中に私が関係していた財団から奨学金を受けていた中国人夫妻が「おさと帰り」をしてくれました。ご主人は9月から名古屋の大学で研究中。中国の国慶節のお休みを利用して、奥さんと息子くんが日本にやってきました。
12年前、この坊やが生まれた時を、ついこの間のように思い出します。それぞれに博士論文・修士論文を書き出していた二人にとって、留学生活の仕上げの日々に出産・育児が重なり、端で見ていても大変だ・・・と思う生活が続きました。
お風呂のない小さなアパートで、赤ちゃんに行水(ぎょうずい)をさせたり、アレルギーがひどくなり、お医者さんに走ったり。「泣きたくなることが一杯です」という生活だったのです。
でも「この子の笑顔を見ると、全てを忘れられるのです」と言っていた彼女の言葉通り、大変な時期を乗りきり、二人とも無事に博士・修士となり、中国に帰国しました。
それから12年。息子くんは小学校6年生。中国語の話せない私。日本語の話せない息子くん。両親が通訳してくれます。
ですが、彼は小学校1年から英語を勉強しているので、近い将来、英語での会話が可能になりそうです。直行便が週に2回しかないので、学校を一日余分に休むことになる彼は、私たちがおしゃべりしているそばで宿題をしていました。使っている英語の教科書は、日本の中学校3年ぐらいの文章が並んでいました。
私にとっては「孫」のような存在の彼といつかゆっくりおしゃべりができるのが楽しみです。私の大事な「家族」です。
「牛津」はOxfordの中国語。中国の教科書にはHarvardやOxfordの名前がよくついているとか・・・
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