イギリスのEU離脱の関して、ドイツ在住の多和田葉子さんが新聞に寄稿した文章。ユニークな視点からの内容に目からうろこ。
多言語が飛び交うEUにあって、英語文化圏の大御所である英国は、演じる役割が見つからなかったというのです。しっかり者のお母さんのドイツ、ちょっと頼りないお父さんはフランス、ギリシャやブルガリアは子どもたち。
自分の居場所が落ち着かなくなったイギリス。マイペースでやっていきます、という結論に到達したのでしょうか。
多言語のヨーロッパでは、移民が増えることでより多様性に富んだ社会になってきた、ならざるを得なかった、という現実。
会議での共通語が英語であったとしても、文化的背景が違うことに何となくザラザラしたものを英国民は感じていたのかもしれません。国を二分する意見のぶつかり合いですから、国民の本当の意味での総意ではないかもしれないけれど、いったん決めた国民投票での判断には従う。これからの流れはずっと先の歴史の本にどう書かれているのか、読んでみたいです。
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