仕事と介護を両立させる大変さは、男性も女性も同じはず。でも、男性介護者の増加は、その厳しさを一層あぶり出してきたように思います。介護の実体はそれぞれ違っていても、お世話する人の生活の全てに責任を負う日々は、精神的にも肉体的にも負担の大きいものです。
以前、12年間、お母さんを介護して見送った男性に会ったことがあります。急病で倒れて病院に運ばれ、寝たきりになったお母さんを自宅に連れて帰り、流動食だったお母さんが自分の口で食事ができるように工夫したこの男性、長年の介護生活を詳しくノートに書いていました。
その後の彼の消息を私は知りません。ただ、最後に会った時、「いい仕事が見つからなくて・・・」と話していたことが今でも気になっています。50歳目前で仕事を辞め、12年の介護を経験。独身で老いていくこの男性にとって、長年の介護は、自分の老後を支える経済基盤を大きく揺るがせてしまいました。
男性介護者だけではありません。介護をする全ての人にとって、その後の生活が平穏なものであってほしい。ただただ、そう思う私です。
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