「もうすぐパラリンピックが終わってしまう。こんな楽しかったことはなかったわ。一生に一度の体験だもの」
2000年シドニーパラリンピックの閉会式直前に、開場のボランティアブースにいた女性のことばです。この方はオリンピックでもボランティアをしていたとか。Once in a lifetimeの経験をこころから楽しんだ様子でした。
シドニーパラリンピックも、アテネパラリンピックも、たくさんのボランティアが活躍していました。移動に時間のかかるパラリンピック選手の対応も、みなさん笑顔でした。何か不都合がおこっても、とにかく選手や役員たちにとっての「ベスト」な解決を試みてくれました。
今回のロンドンオリンピック、パラリンピックでも70カ国から7万人のボランティアが集まり、日本からも約100人が参加したそうです。大会運営にとってボランティアのサポートは必須条件なのです。
全ての場所がバリアフリー ではないロンドンの街でも、駅のホームにいるボランティアが車いすの介助をしてくれたはずです。競技場や選手村でだけでなく、街中にボランティアが「出動」していたのです。
「スポーツボランティアの養成を」という記事が新聞にありました。2020年、東京にオリンピックとパラリンピックを誘致するには、一般の人たちが「ボランティアで参加したい」という気持ちを持てるようにするのも大事なのではないでしょうか。前回落選の原因の一つが「民意の盛り上がりのなさ」だったとも聞いていますから。
PS:ロンドンパラリンピック終了。日本チームのメダル獲得数は「もう一つ」でした。でも参加選手、一人一人の努力、周りで支えた人の努力、ご苦労さまでした。