2009年4月28日火曜日

ラジオの効用

目の前に広がる景色、ただ見とれているだけでなく、それを「ことば」で説明するとどうなるでしょうか?

「何と雄大な景色でしょうか!」「すごいです!」とことばを並べても、耳だけで説明を聞いている人には、その感激は伝わりません。ラジオの放送で、アナウンサーやレポーターがいかに苦労して(工夫して)ことばを伝えているのかがよくわかります。

和歌山県立医科大学脳神経外科の板倉徹教授の著書「ラジオは脳にきく」という本の解説文が目に止まりました。

ラジオでサッカー中継を聞いていると、頭の中にめまぐるしくグラウンド上の光景が浮かぶ。ラジオドラマも場面を思い描きながら聞いている。「そういうときの脳は広い範囲が活性化されているのです」と板倉教授が説明している文章がありました。

アルツハイマー病の予防にもラジオを聞くことが役立つとなると、ちょっと聞き捨てなりませんね。

テレビをボーッと眺めていると前頭葉は休眠状態になる。ところがラジオは音声しかないので、脳が情報を補おうとして、音から場面を想像する。すると広い範囲にわたって脳を活性化でき、脳を鍛えるのには最適。

さらに、家事や仕事をしながらの「ながら聞き」も「同時に二つのことをするのは、脳にとって高度な活動だから、これも訓練になる」とか。

「筋肉は鍛え直せるが、脳はそれがむずかしい。衰えないようにすることです」という板倉教授のアドバイス、心したいですね。

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