祇園祭の山鉾の中で、名前は「山」なのに、鉾と同じように、囃子方(はやしかた)が乗り込んで巡行するのが、「北観音山」と「南観音山」。どちらの屋根の上にも大きな松がそびえています。
毎年、10メートルを越す立派な松を二つ用意するのは大変なこと。ある時期は滋賀県の山から切り出していたようですが、やはり祇園祭の松は京都から・・・ということで、最近は右京区の山から切り出すとか。
骨組みが出来上がった「山」を横に寝かし、そこに松を差し入れてから、「よいしょ」と引っ張り起こすと、空を突き抜けんばかりの松が頭上に立ち上がるという次第。この「真松」を江戸時代から毎年届けている造園業者さんがいるとのこと。
1000年を越す伝統が綿々と守られ、同時に時代に即した工夫をこらす祇園祭。今年は提灯(ちょうちん)の電球が全て「電球型蛍光灯」に変わったと新聞記事にありました。留学生の引き手が登場したのも随分以前のことでした。
7月丸一ヶ月を祇園祭に明け暮れるたくさんの人たち。そのエネルギーが見る人全てに伝わり、今年も京都の夏はにぎわうのです。
北観音山のHPです。山を建てる準備から片づけまで、独特のお囃子の音声、写真も満載です。
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