2015年1月7日水曜日

ピアノの音

NHKFMから、ベートーベンのピアノ協奏曲第五番「皇帝」が流れています。聞き慣れた曲なのですが、ピアノではなく「ピアノフォルテ」で演奏されています。

現在のピアノほど音量が出なかったピアノフォルテは、オーケストラとの共演が難しく、小さな編成のオーケストラでないと音が響かなかったというのです。今回聞いた演奏のオーケストラは、弦楽器のメンバーが数名ずつというものだそうです。

ピアノ協奏曲は、メインのピアノが朗々と歌って、オーケストラと共演するものだと思っていましたが、ベートーベンの存命中は、現在のようなボリューム感もない曲として、あまり人気がなかったという解説者のことばも興味のあるところ。

大きなコンサートホールでの演奏に耐えうるだけのピアノが作られたからこそ、現在の私たちがベートーベンをはじめとして、先達たちの作品を楽しむことができるようになったのです。でも、小さな会場での昔のピアノ協奏曲がどんなものだったのか、ちょっと聞いてみたくもありますね。

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