7月8日に東京でアフガニスタン支援の国際会議が開催されるというニュースをラジオで耳にしました。2009年にアフガニスタン復興資金に50億ドル(約4450億円)の拠出を決定している日本が音頭取りをして開かれる会議だそうです。アメリカ軍の撤退のあとの治安確保と復興支援を論じる場です。
ところで、四半世紀にわたってアフガニスタンで、医療支援に始まった援助活動を続けていらっしゃる中村哲医師をご存じでしょうか?その中村医師を支えるペシャワール会のことはご存じですか?
先月、中村医師の講演会を聞き、新しい本を手に入れて、今まで以上に中村医師の活動に感銘を受けた私です。
ソビエトのアフガン侵攻が続いていた1984年に初めて医療団の一員としてアフガニスタンに赴任した中村医師。地道な医療活動が続いていく中、2000年夏以降の異常なな旱魃(かんばつ)と2001年の同時多発テロに発した、アメリカ軍の攻撃。食料支援から井戸掘り支援、そして用水路建設によって難民になった人たちが帰還できる環境を整え、生活の再構築を支えて続けているのです。中村医師の活動はペシャワール会への寄付でまかなわれています。多くの日本人の善意が支えているのです。
用水路建設にかかった費用は約16億円。広大な農地を生み出し、人々の暮しを取り戻した費用です。
現地の人の考え方、やり方を尊重し、決して考え方を押しつけることなく、現地の人が今後も整備できるような形で造成された用水路。柳が植えられ、その根がしっかりと堤を守るまでに成長しています。
中村医師の活動に共鳴したノンフィクション作家の澤地久枝(さわちひさえ)さんが、中村医師のインタビューをまとめられた本の題名は「人は愛するに足り、真心は信ずるに足る:アフガンとの約束」 。
汚職が蔓延(まんえん)し、支援金によって人々の間に格差が生まれているアフガニスタン。日本として、日本人として、本当の支援は何なのか、中村医師の活動を詳しく学ぶにつけて、深く考えるところです。
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