カリスマ美容院、カリスマ店員、etc...
有名であることを「カリスマ」と表現するようになったのはいつ頃からなのでしょうか。今度は「カリスマ看取(みと)り医」だそうです。文藝春秋7月号の広告にありました。
カリスマ看取り医の方々は、大井玄さん、石飛幸三さん、中村仁一さん。この方々の本が私の本棚に並んでいます。母を介護していた頃に読んだものもあれば、中村仁一さんのベストセラー「大往生したけりゃ医療とかかわるな」は今年になってから読みました。
「カリスマ看取り医」 ということばを目にして、祖母(母の母)の最期を改めて思い出しました。
40年以上前の老人の看取りは、ごく自然に家族が家で行っていました。かかりつけのお医者様が黒いカバンを手に、何度も様子を見に来てくださり、そして、静かに祖母は旅立ちました。あのお医者さまも「カリスマ看取り医」だったはずです。祖母にとって最高の「看取り医」だったのですから。
あの情景とあまりにも現代の看取りが変わってしまったからこそ、「カリスマ」という言葉がついた「看取り医」という存在がクローズアップされるのでしょう。ムダな医療処置をすることなく、高齢の方々の看取りは自然であってほしい。母の自然な旅立ちの経験から、それを痛切に思う私です。
けやき便り: 平穏死
認知症と向き合うために 大井 玄 氏
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