大きな災害で多数の負傷者が出る緊急時、搬送される患者のけがの程度に応じて治療の優先順位を決めるのがトリアージ 。「選別」という意味のフランス語。4段階に分かれていて、緊急度の高い患者から治療をしようとするシステム。阪神大震災後、日本でもよく目にすることば。
京都消防局が貴重な仏像などの文化財を、火災が起きたとき、優先的に運び出す救出方法を今年度末から運用することになったとか。
寺社仏閣ごとに「文化財セーフティーカード」を作成し、仏像の写真や構造、搬出に必要な人数を一覧にし、国宝や重要文化財などの安置場所を赤、黄、緑に色分けして示す。仏像ごとのタグも用意し、運び出した仏像にこのタグをつける。
いったん火事が起きれば、消防の現場指揮者がカード情報をもとに、危険性を見極めて優先的に運び出す文化財を隊員に指示するシステム。
医療のトリアージも、この「仏像トリアージ」も、一瞬のうちに判断して指示する人が必要で、特に「いのち」に関わる「選別」を行っていくことの難しさは想像を絶すること。仏像トリアージでも、その仏像がどんなに貴重なものであっても、救出する隊員の安全が確保できなければ、それこそ本末転倒。
トリアージの現場ではなくても、「選別」するのは大仕事。
目の前のチーズケーキとチョコレートケーキ、どっちにしよう・・・これも「選別」。
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