2020年のオリンピック・パラリンピックに向けて街では乗り物や建物のバリアフリーの整備が進んでいる。確かに20年以上前に車いすフェンシングの活動を始めた頃に比べて、段差は少なくなり、障害者用の駐車スペースも増えてきた。
車いすの利用者が電車に乗る時には職員の方が小さなスロープを渡してくれるようになっているし、新幹線でもサポート体制は整ってきたように思える。
オリ・パラ会場や選手村のバリアフリーについて「アクセシビリティー・ガイドライン」というものがある。その基本原則の一つは「個人の尊厳を損なわない方法で大会を運営する」。つまり移動や食事、そしてトイレも車いすの利用者が一人でできるように設計することになっている。
パラリンピックに出場する、車いすを自分で操作できるアスリートなら、少々の段差でも自力で登れるだけの力もあり、自在に車いすを操って移動できるけれど、普通の車いす利用者が街の中を動くには、まだまだ不自由を感じることが多いはず。
段差をなくしたりするハードの整備はもちろん必要だけれど、障害やバリアフリーに関する意識や知識をより多くの人が身につければ、簡単な手助けも自然にできるようになる。赤ちゃんをのせたバギーも含めて、たとえバスの乗り降りに少し時間がかかったとしても、周りの人がゆったりとそれを受け入れてくれれば、車いすの人ももっともっと気楽に街に出られるようになる。まずはみんなで心のバリアフリーを心がけることからスタート、かな。
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