京都は1980年に「認知症の人と家族の会」が発足したところです。まだまだ認知症という言葉が一般的ではなく、当初の会の名前は「呆け老人をかかえる家族の会」。呆け老人という言葉を使った潔いネーミングは、今から思えば画期的です。
「症状でなく、人をみて」という新聞記事の小見出しに目が止まりました。母との日々が蘇りました。頭ではわかってたのです、でも私の知っている母ではなくなった母に対して、どう対応していけばいいのか、悩み続けました。母に優しくなれない自分が嫌いになりました。
介護の日々をしっかり支えてくれたヘルパーさんの一人が私に言ってくれました。「他人ならできることも、家族では難しいのですよ。私自身も亡くなった祖母にはきつく当たっていました。今、認知症の方々に優しくさせてもらえるのは、私にとってありがたいのです」と。
一人では支えきれなかった介護をプロの力を借りて、無事に乗り越えられた私は幸せでした。かけがえのない経験として母からもらったプレゼントの時間だったと思います。
「症状でなく、人をみて」・・・普段の生活の中の人間関係でも同じこと。学びは続きます。
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