朝の祈りから始まる病棟ミーティング。クリスマスや小正月(こしょうがつ)には、ボランティアも一緒になって、病棟が華やかな雰囲気に包まれます。愛犬の訪問に笑顔を取り戻した老婦人。その様子をデジカメで撮影したスタッフは、即座に記念の写真リーフレットを作ってベッドの元に届けました。
新幹線の特別室で横になりながら東京に向かい、ホテルで待望の赤ちゃんに対面。そっと腕に抱きかかえた時の、その方の穏やかな顔。それから程なく迎えた旅立ち。身近に住む子供、孫、全員に囲まれます。最後まで患者さんにやさしい言葉をかけながら、診察をする細井先生。泣きながらおじいちゃんの手を握る幼い子どもたち。
その後、家族とスタッフがともに故人を偲(しの)ぶ「お別れの会」が開かれます。そこで細井先生は、旅だった人が家族みんなのこころにいて、みんなを励まし、力を与えることをお話になるのです。チャプレン(病院勤務の牧師)の祈りが別れの時を締めくくります。
死を見つめる時間を過ごす患者たち、そしてそれを支えるスタッフ。穏やかな映像だからこそ、途中で胸が苦しいと感じてしまった私。でも、一杯流した涙のお陰で、とても静かな気持ちで映画を見終えることができました。
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