2012年10月2日火曜日

「親離れ」と「子離れ」

先日の天声人語の書き出しに、「親離れと子離れ、どちらがむずかしいのだろう」とありました。

わが家の場合は・・・気がついたら「離れて」いました。高校から親元を離れて、アメリカで寮生活をした息子と娘。彼らの「親離れ」は必然でしたし、私の「子離れ」も当たり前のことでした。

「寂しくないですか」とよく聞かれましたし、今も聞かれます。遠くに離れて暮らす子供たちに会えるのは、多くて年に一回。今年のように娘に二回も会えるのは「奇跡」です。息子とは去年の春以来、会っていません。でも、文字通りの「寂しい」とはちょっと違うような気がします。

ずっと以前のこと、小さい子供たちを連れてアメリカの生活に出発する私に父が言いました。

「離れてしまうのは、 確かに寂しいけれど、みんながアメリカで元気に暮らしている、と思えれば、僕はそれでいいんだよ」

その言葉が私のこころの奥深くにずっと残っているのだと思います。だから離れていても、お互いに色んなしんどいことがあっても、ちゃんと元気で暮らしている、って信じていられるのです。

「親離れ」「子離れ」はどちらも、こころの距離が近ければ大丈夫なんですよね、きっと。


PS: 今朝、おとなりの金木犀が香ってきました。台風一過、秋本番です。

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